2021年2月4日木曜日

なかにし礼 「がんに生きる」④

 天気:曇り

3本の食パンを焼く〜1本は、先日手伝ってくれた澪くん用だ。

当時(16年以前)の食道がんの手術は「大手術中の大手術」と言うほど難手術だった。食道は胸の奥にあり、胸の横を切開して肋骨を切り、胃の一部を切除するため腹部を切開、胃と食道をつなぐために首も切開する〜同時に3ヶ所も切開する。そもそも食道の周辺には数多くのリンパ節があり転移する可能性は大として広い範囲でリンパ節を同時に切除する。しかし、心臓に持病を持つ彼は、手術に耐えられないと12年には陽子線治療を選んだ。が、結果として食道の近くのリンパ節に転移した。私は、医師と患者はいつも対等な立場での信頼関係と常々思っているが、この時の彼の心境は陽子線治療での信頼関係もあり難手術や辛い抗ガン剤治療を受けざるを得なかった。すべてを神に任せる心境だっただろう。そして耐えた。

さて、本人の葛藤のなか家族(妻:石田ゆり、1男1女、先妻のむすめ)の心境はいかばかりであっただろうか? (次回)

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