天気:雨
昨日の午後、妻に突然のお客様。
別に用事があるわけでもないが、心の置き場がなくてやってきたようだ。二人の息子は成人して手を離れ、同居していた義父母は二人とも介護施設に入所して疎遠になり、現役引退してTVを見るしかない夫と二人だけの生活が、やることがなく不安だと言う。さらに、体力の限界を知り、先を考えると焦るが、何をしたらよいのか判らない。もっといえば、自分が何をしたいのかが解からないようだ。
まあ、1回目の人生を終えた人の罹る「還暦病」だろう。夫は現役を引退して、妻は頼りだった子供が巣立って離れて、夫婦水入らずになったのに、生きがいを失い目標のない毎日を、不平不満で暮らす病気だ。毎日が、周りの自然の美しさにも目が行かず、手作りの美味しさに感動も無い味気ない生活だ。
この年代には、2つのパターンがあると思う。過去(還暦前)を全て捨てきれる人と捨てきれない人だ。前者は過去を完全に捨てれば捨てるほど、そして鎧も兜もない身軽だから、新たに何でも出来る前向きな人だ。しかし、過去の栄光にいつまでもしがみついている後者は、常にそれ以上を求めるから、ついつい消極的になり手足が出ない人だ。過去の栄光が本人にとって偉大であればあるほど、なかなか捨てられない人が多いが、現役を引退すれば「ただの人」、いずれいやおうなしに忘れられる。自ら、少しでも早く捨てた方がよいと思うのだが。
私は、忙しい。折角の雨でもゆっくり出来なく、デコポンでピールを作り、熟成していた八朔でジャムとジュースを作る。
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