天気:晴れ
母の遺品を整理していると父のバックが見つかり、中から数通の手紙が見つかった。挙式前の母から父への手紙であった。戦時中の昭和19年から昭和20年にかけて、名古屋に住む母が水戸の軍隊にいる軍人の父への手紙だ。時代が時代の為、いずれ死んでゆく軍人の妻になる覚悟、挙式の準備が進まない焦り、恩師、友や教え子を失ってゆく苦悩、負け戦とわかっていながら国土防衛に魂を奮い立たせようとする自分、それでも心尽きそうな自責の念 等が綴られている。余りにもの生々しく 厳しく 生死を漂う情況は、戦後生まれの我々には涙なしには読めない。
”遂に来るべき時がまいりました。息つくひまもなくB-29は 鉾先を転じ名古屋にやってまいりました。警報が入るや、(中略)市民一人残らず奮い立ち 備えに万全を期し、国土防衛に捧ぐべく全てをわすれて 戦い抜かんの意気に燃え、(中略)幸い私の家付近では何の被害もなく、(中略)・・・・深夜の防空濠にて
(1945年3月12日の空襲か)
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